トゥルヴァ オレン イェリ
1998年にユネスコに登録された世界遺産
トロイ考古遺跡
営業時間と料金
入場料 50TL
4月~10月
10:00~21:00(最終入場20:00)
11月~3月
08:30~17:30(最終入場17:00)
トロイ遺跡の説明
トロイの木馬として有名なトロイ遺跡。『トロイの木馬』の伝説を信じたドイツの実業家ハインリッヒ・シュリーマンが発掘しました。トロイ遺跡は『イリオス』とも呼ばれています。
トロイ遺跡は、世界で最も有名な古代都市の1つです。
この古代都市『イリオス』=トロイ遺跡は、チャナッカレ中央地区(Çanakkale merkez)のテヴフィキヴイェ村(Tevfikiye köyü)の西側、「ヒサルルックの丘(Hisarlık Tepesi) 」にあります。
エーゲ海から黒海へ向かうすべての商船はダーダネルス海峡を通過する必要がありました。アナトリア半島、エーゲ海、バルカン半島が出会うこの場所は交易の中心地として繁栄し、ここを統治していた文明が栄えては滅びるという歴史を繰り返した事からトロイ遺跡は9層にわたる都市遺跡を形成したと考えられています。歴史の時代に従ってローマ数字で順番に表現されています。
最初の集落である第1層(Ⅰ)は紀元前3000年ごろの初期青銅器時代から始まっています。シュリーマンは発掘した複数の時代の遺跡のうち、火災の跡のある第2層がトロイア戦争時代の遺跡と推測しましたが、第2層(Ⅱ)はトロイア戦争があったとされる時代よりもかなり古い紀元前2500年から紀元前2200年のものであることが判明しています。その後の第3層(Ⅲ)、第4層(Ⅳ)、第5層(Ⅴ)は繰り返し破壊されており、第6層に破壊だけでなく火災のあとがあったことから、シュリーマンと共に発掘にあたったヴィルヘルム・デルプフェルトは第6層が「トロイ」の時代のものであると考えていました。しかし、1930年代にブレゲンによって再調査が行われ、第6層(Ⅵ)は紀元前1800年から紀元前1300年のものであり火災は地震の可能性が強いと推測されました。第7層は火災が都市全体を覆っていること、都市の破壊が人為的であり発見された人骨からも戦争による人為的な破壊であることが証明された為、第7層(Ⅶ)がトロイ戦争があったと伝えられる紀元前1200年頃のものであり『トロイ』の時代であると現代では考えられています。しかし第7層は、考古学の知識の無いシュリーマンの発掘によって大部分が壊されて消失してしまい、ほとんど何も残っていない為、考証が困難になりました。第8層(Ⅷ)、第9層(Ⅸ)はギリシア時代・ローマ時代による町の遺構に推定されています。
古代ギリシアの詩人ホメロスによる長編叙事詩で
ギリシャ神話を元にした『イリアス』という最古最大の作品があります。
その作品はトロイとギリシャは王妃ヘレネをめぐりトロイ戦争となり、10年目のある49日間くらいが描かれています。ギリシャ軍はトロイをなかなか攻略できないが、「トロイの木馬」の計略によって、一夜にしてトロイを陥落してしまうというお話。
※詳しくは『イリアス』で調べてみて下さい。古代ギリシアのトロイア戦争を元にした歴史戦争映画である映画『トロイ』を見るのもおすすめです。ホメロスの『イリアス』ではなく架空の人間ドラマにはなっていますが、だいたいのあらすじは把握できます。
シュリーマンは、神話上の伝説の都として考えられていたトロイが実在することを信じていました。1868年、イリアスのあった場所としてチャナッカレ近郊にあるヒサルルックの丘に見当をつました。理由として、神話のイリアスに描かれていたようなアキレウスがヘクトールを追い回すことができ、近くに川があるような場所だったからです。1870年から私財を投じ発掘をはじめて、3年を費やして成功しました。シュリーマンは多くの財宝を発掘し、それらの財宝にギリシア軍に攻め落とされたトロイ王の名前から「プリアモスの財宝」と名付けました。残念ながら、それらの財宝はトロイ戦争よりも1000年以上も古い時代のものと判明しました。彼は第2層をトロイの時代と思って発掘していたからです。
最も重要な証拠となるべき第7層(Ⅶ)の大部分の遺跡は、シュリーマンの発掘によって破壊され消失してしまいました。トロイ遺跡が神話上の『イリアス』であるという決定的な証拠は発掘できず、トロイが実際に存在したのかどうか…結局は謎のままです。『トロイの木馬』の伝説が全く架空であるという証拠にもなりません。
シュリーマンによって発掘が行われるまでは『イリアス』は神話上の架空都市にすぎないと思われていました。その為、この遺跡の発掘が考古学の発展に与えた影響は大きいと感じます。ユネスコの世界遺産に登録されているのもそういった意味からなのではないでしょうか。
チャナッカレ県へのアクセス
イスタンブール空港から
イスタンブル空港からチャナッカレ空港への直行便はありません。
イスタンブル空港からイスタンブルのバスターミナル(オトガル)に移動
バスターミナルから長距離バスでチャナッカレのバスターミナルまで移動
※地図では約4時間40分となってますが、長距離バスの乗車時間は約6時間半です。
Istanbul otogar→Çanakkale otogar 100TL
アンカラ空港から
チャナッカレ空港行き直行便の飛行機が週3便あります。航空会社:アナドルジェット
チャナッカレ空港からはチャナッカレ市街地へ移動してください。
トロイ遺跡へのアクセス
チャナッカレ 乗り合いバスターミナル Dolmuş garajı(Minibüs Garajı)
ここで、トロイ遺跡行きの乗り合いバスに乗車